2021/07/24
人の体内に他の生物が住んでいてその数が人の全細胞の数を遙かに上回ります。人体はまるで小宇宙です。
その中で一番有名なものが腸内細菌です。
腸内細菌とは、ヒトや動物の腸の内部に生息している細菌のことでヒトでは約3万種類、100-1000兆 個が生息し、1.5-2kgの重量になります。
哺乳動物は、胎内にいる間は、無菌の状態ですが生後3-4時間後には、外の環境と接触することによって、あるものは食餌を介して、あるものは母親などの近親者との接触で、あるものは出産時に産道で感染することによって、さまざまな経路で微生物が感染し、その微生物の一部は体表面、口腔内、消化管内、鼻腔内、泌尿生殖器系などに定着して、その部位における常在性の微生物になります。
腸内の細菌叢を構成している腸内細菌は、互いに共生しているだけでなく、宿主であるヒトや動物とも共生関係にあります。宿主が摂取した食餌に含まれる栄養分を主な栄養源として発酵することで増殖し、同時にさまざまな代謝物を産生します。
腸内細菌は、草食動物やヒトのような雑食動物において食物繊維を構成する難分解性多糖類を短鎖脂肪酸に転換して宿主にエネルギー源を供給したり、外部から侵入した病原細菌が腸内で増殖するのを防止する感染防御の役割を果たすなど、宿主の恒常性維持に役立っています。
善玉菌と悪玉菌
腸内環境をわかりやすく説明する例として、「善玉菌」と「悪玉菌」に分類されることがあります。「善玉菌」は宿主の健康維持に貢献し、「悪玉菌」は害を及ぼすとされます。腸内環境は一般に菌の花畑にたとえられて腸内フローラと呼ばれています。
善玉菌や悪玉菌に必ずしも分類されず、他の菌の影響を受けて作用が変化するものを日和見菌と呼び残りの7割を占めます。しかし、その大半は未知なる部分が多く分かっていないというのが本当のところです。
自閉症の予防の可能性
自閉症児と健康児の腸内細菌を比較するとクロストリジウム属の細菌が平均して10倍程度多い状況が報告されています。乳幼児時に多種多量の抗生物質を投与され腸内細菌の組成が破壊され、クロストリジウム属の増殖とともに自閉症に至った例が紹介されているのです。
何かあった時に安直に抗生物質を使うことを出来るだけ避けるべきです。
その時は良くなっても他の善玉菌まで殺してしまい
腸内細菌のバランスが人の健康に及ぼす影響は多大です。それが自閉症などの病状の原因にもなっていそうです。
病気になってからそれに対処するのではなく、よりアクティブに健康に向かって生活習慣をい変えていきましょう。
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