2021/07/01
言語獲得における臨界期仮説(critical period hypothesis)とは、臨界期とよばれる年齢を過ぎると言語の習得が不可能になるという仮説です。
第一言語と第二言語の両方の習得に関して年齢が重要な要素となっていることは定説となっているが、はたして臨界期なるものが本当に存在するのか、また存在するとしたらそれがいつなのかなどについては長い議論があり、仮説の域を出ていません。
野生児と呼ばれる幼児期に人間社会から隔絶されて育った子供は、後に教育を受けても言語能力、特に文法に従った文を作る能力については著しく劣ることが知られています。
また一家で国外へ移住した移民の親より子供のほうが外国語を早く、また上手に使いこなせるようになることは広く知られています。
言葉の習得の成否について年齢が大きな影響を与えていることは、日常の経験からも、言語学の研究結果からも納得されることです。
原因については脳生理学的な変化や心理的影響などさまざまな説が提唱されていますがはっきりとは解明されていません。
しかし限界があろうとなかろうと、昔から三つ子の魂百までと言われるように幼児期の体験は大変重要です。
この時期に十分な愛情を得ることができないと愛着障害を患います。それにも臨界期がありそうです。それも勿論証明された事実ではありません。しかし一度愛着障害を患うと一生かけてそれに対処していくように思われます。
良い環境で子育てしたいものです。
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