2021/06/17
最近の映画で流行りのプロットで人格の入れ替わりがあります。
お父さんと娘、友人同士の男女などの人格が入れ替わる話です。
中身が中年の親父で外見は女子高生と中身が女子高生の会社員の二人が織りなすコメディ。中身が入れ替わるなんてあり得るわけがありません。
それを可能にするには脳を入れ替える必要があります。
大手術で脳を移植すれば人格の入れ替えも可能かもしれません。
勿論そんなことは不可能ですが、脳を入れ替えなくてもできる方法がありそうです。それは記憶の差し替えです。
人格の形成に記憶は不可欠に思えます。
こんな事あった、あんな事があった。その時私はこう振舞った。
私はこういう時はこうする傾向がある、それが人格を作ります。
それが人格を形成するのなら、記憶を失ったら人格が無くなるのでしょうか?
記憶は嘘をつくと言われ、以前ほど信憑性を失いました。
それは記憶のメカニズムにその理由があります。
記憶は出来事の事実的側面と感情面に分かれます。
事実的側面はさらに、色、音、匂いと分解され貯蔵されます。
多くのパーツに分解されるのです。
そしてそれを思い出すときに再構築します。
ステップが多く、複雑で間違いの起こる可能性を増やします。
再構築の際、小さなパーツの差し違いが起こることがあります。
あなたにとって正しいこと、間違っていること、楽しいこと、嫌なこと。それを決めるのはヴァリューシステム、価値観です。
その一番大切な価値観はこれまでのあなたの経験したことの記憶の上に成り立ちます。その記憶の信憑性が低いと人生の確かな基盤の一つが怪し気です。
韓国映画ではよく記憶喪失が題材になっています。しかし記憶喪失になった人に会ったことがありません。
お酒を呑みすぎて一時的に記憶を失うことはあります。
しかしもし本当に記憶が無いと人格が失われそうです。
どれほど心細い状況か想像もできません。
以前に強く頭を打ち脳震盪を起こしたことがあります。
その時に記憶に混乱が起こりました。自分が誰かは分かるのですが、今日がいつで今何をしているのかこれからどうするのかが分かりません。
記憶を無くした訳ではありませんが、記憶に変調をきたすと大変不安です。これがボケた人の脳に似ているように感じました。
ますます脳トレの存在価値を感じました。
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