2021/04/11
大きな広間が業者の展示会場になっており総会の開催期間ずっとあります。
何十もの業者がいろいろなニューロフィードバック関連もしくは健康関連の装置、機材等を展示販売しています。
見慣れた装置から見たことの無いような新しいものまで展示してあります。
何に使うものか分からないものもあります。自分のスケジュールの空いた時間を見つけそれらを始めはぶらりと見て回ります。すると暇なブースから声がかかります。そこに展示されているものが興味深ければそこに立ち寄り説明を受けます。
10-20ペイストやニュープレップと呼ばれる消耗品を販売しているところではサンプルを配布しています。友人のニックなど毎年総会に出ているので消耗品はここで得たサンプルを使っていて、自分で買ったことがないと言っていました。
一体どのくらいサンプルをもらうのでしょう。何度もそのブースの前を通る度に貰えるので溜まりそうではありますが。
いつも人が集まり忙しそうにしているブースがあります。それは大体今年の目玉。新技術を使う新し装置だったりします。
どこのブースでも話を訊けるし、またものによっては自分で試すことも出来ます。
当時よく話題に上ったRoshiに興味があり試しました。
話題に上るというのは、ヤフーグループのメーリングリストの話題です。私はニューロフィードバックに関する多くのグループに所属しているので毎日数十というニューロフィードバック関連のメールが届きます。
Roshiとはサングラスの内側にLEDが幾つも取り付けてあるものを装着し、その光の点滅を見る装置です。
脳波は光の点滅に誘導されます。同じ周波数の脳波が高まるのです。初期のRoshiは周波数調整ができて増幅させたい脳波の周波数に合わせました。そしてそれを10分程かけるのです。
非侵襲的なニューロフィードバックの中ではこれは少し侵襲的で強い影響を脳に与えます。5分程で私は気分が悪くなり、早々に退散しました。そして部屋に籠りそのまま寝てしまいました。
会場のホテルに部屋がとってあることが幸いしました。
展示物の中に怪し気な装置があったことがあります。製品名は失念しましたが、小さな銀色のボックスにセンサーが二つ接続してあります。
そのセンサーは脳波測定に使うエレクトロードではなく、手首に付ける布性のです。リストバンドのような物です。それを両手首に嵌めます。
そしてスイッチを入れるとパソコンのモニターに人体模型が表示されます。
その人体模型を上から下まで光の輪がスキャンしていくような画像が見えます。
それで全身をスキャンしていると言うのです。
まるでMRIのようです。そこから出てくる身体情報はMRIをはるかに凌駕しています。128項目に対する評価が出て来ます。それぞれの項目は健康に関する数値です。
これらの全ての情報を両手首に付けたリストバンドから取得しています。そしてSF映画のようなカッコいい装置とPCモニターに写る映像は綺麗です。
これほどインチキ臭いバカらしい装置を見たことがありません。しかも値段が200万円以上です。
しかも驚いたことにそれを信じ購入している人がいるのです。
恐ろしい現実です。そのような装置を販売する業者をニューロフィードバック学会が出店を許すとおまで学会のお墨付きがあるように見えます。
それが問題になりしばらく議論があり、翌年からは業者選択が厳しくなり、それっきりそのような装置は展示されなくなりました。
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