2021/02/18
マイリネーションはスーパーチャージャーです。
これでニューラルネットワークの超高速化が可能になります。
脳の成長は神経細胞の数を増やすことではなくその繋がり方、つまりネットワークの精巧さにも依存します。脳神経のネットワークはシナプスの増加と、不必要なシナプスの刈り込み、そして必要な軸索へのミエリン形成を行うことで作り上げられています。
ミエリン形成を髄鞘化と言います。髄鞘と呼ばれる脂肪の膜で軸索が覆われると信号伝達速度が飛躍的に早まります。そしてネットワークが強化されます。
私たちの脳神経は受精後、約3週間後に長さ約2ミリメートルの神経管から発生し、受精後約5週になると前脳から終脳と間脳が生まれます。
その後胎生17週頃まで脳細胞は盛んに分裂増殖を繰り返し、大脳での神経細胞の数は約140億個と全生涯で最大の数にまで増加します。
この時に神経細胞、ニューロンの数が最大になり、以後どんどん減っていきます。驚きです。
胎生20週頃からは脳幹部や脊髄の神経軸索がミエリン化を開始し、高速で安定した神経伝達が行えるようになり、母親は胎動を感じます。
ヒトの赤ちゃんの大脳の重さは出生時にはおよそ350gから400gですが、成人になる頃には1250gから1500gにまで約4倍の重さに成長します。
ニューロンの皮質内密度は生後半年間で急激に減少し、以後ゆっくりと減少します。しかし逆にシナプス数は生後1年間で1.5倍以上も増加して、3歳から4歳で人生の最高値を迎えます。
それ以後は思春期までは急速に低下してから安定期に入り、50歳以降再び減少に転じていきます。
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