2021/02/13
これを覚えると便利です。日常生活に役立ちます。副交感神経を優位にし、自律神経を調整します。
人の体温は深部体温と抹消皮膚体温とに差があります。そしてその差は気温により変化します。寒い時は指先などの末端の体温が下がります。そしてまた緊張するとこれが下がるのです。
抹消皮膚体温を上げることはリラックスにつながります。体温バイオフィードバックは、皮膚温の変化を本人に知らせる過程のことです。
生体の抹消皮膚温度は緊張時に低くなり、リラックスすると高くなります。
自律神経の働きで末梢血流量が増減し、その結果皮膚温が変化します。それを利用するのが皮膚温バイオフィードバックです。これは指先などの皮膚温を測定しながら、自分自身でその温度を自由に上げ下げできるようにトレーニングすることで、症状緩和やリラクセーションを促す方法です。
1960年代に米国のメニンガー研究所のエルマー・グリーン博士らにより、ヨーガや自律訓練法などを取り入れながら実験が繰り返されたのが始まりと言われています。
外傷後の治癒プロセスが皮膚温バイオフィードバックで局所の血流量を増やすことで促されたという研究報告もあります。
臨床応用としては、リラクセーションの一技法としてだけでなく、末梢血管を直接拡張させることで頭痛・関節炎の疼痛・糖尿病による足の潰瘍・月経困難症・高血圧・レイノー病など、さまざまな症状や病態を自ら改善させることができたという数多くの研究結果が報告されています。
私は学生の頃バイオフィードバックの授業を受けました。その一環でほぼ毎日ラボに通い、指先にセンサーを付け、体温バイオフィードバックのトレーニングを3か月続けました。
蛍光灯を消した薄暗い狭い部屋で一人でやりました。椅子はリクライニングに安楽椅子のようなものが良さそうですが、学校にはその用意はありません。普通の日本の教室にあるようなパイプ椅子のようなものです。
そこに座り眼を閉じます。この場合のフィードバックは音でした。ぴぴぴ・・と機械から音がします。その音の音程が温度変化によって変わるのです。
温度が上がりリラックス度が増すと音は低くなります。音と音の間隔も伸びていきます。
この時一番効果のあったのはイメージ法でした。
ベルトを緩め、楽な姿勢で椅子の座り、と言ってもパイプ椅子ででいる一番楽な姿勢で、眼を閉じ、深呼吸。吐く息を長めに。それから今自分が暖かい風呂の中にいることをイメージします。
湯は暖かく気持ちがいい。少し眠気が起こります。そのまま呼吸を続けるとバイオフィードバックの機械からの音が変化していきます。
3か月それを続け、リラックスをする方法を体得しその後の人生に役立ちました。
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