2021/01/24
季節性情動障害( Seasonal Affective Disorder; SAD)を知っていますか?
誰でも冬になり、寒く、暗くなると多少気分は落ちてきます。
ただその落ち方がいつもより大きく、楽しい気分になれない日が続いたらもしかしたらこれを疑ってください。
これはローゼンタールらにより報告された精神疾患で、秋から冬にかけて症状が現れ、春先に良くなるというというパターンを繰り返します。
心理的原因は特に何も無いのが特色です。
つまり悲しいこともショックな事件もないのです。
日本では人口の2.1%、発症年齢は20歳前後、女性に多く、北国に多いそうです。
その症状は典型的なうつ病と異なり、意欲の低下、思考が進まない、倦怠感があるなどです。また炭水化物飢餓といわれるほど、白米やパン、パスタの他にチョコレートなどの菓子類を好み、午後から夜にかけて増強するといわれます。
なんだか冬眠に似ていませんか?
それでは治療法を見ていきましょう。
日照時間と関係があるので、高照度光療法があります。
これは1~2時間程度、2,500~10,000ルクスの高照度の光を照射するというものです。抗うつ剤を併用することもあります。
つまり出来るだけ日の光を浴びることが抑制につながります。
健康に生きる為に日光が必要だなんて私たちは結構植物と近いのかも知れませんね。光合成が必要だったりして。
原因の一つとしてメラトニンの分泌のタイミングが遅れたり、セロトニンやドーパミンの減少もあるようです。
セロトニンとドーパミンの分泌にはアルファ波が関係します。アルファ波を増幅させると分泌が増えます。
アルファ波はトレーニングはSADにも効果的だと考えます。
睡眠医療の専門医のアドバイスとしては、生活習慣が大切で、目覚まし時計などの音で起きるのではなく、カーテンを開け、自然光による目覚めを提唱しています。
つまり子供を起こすには、カーテンを開け、明るくし、起きる環境を作ってからにした方が体にも心にも良さそうです。
一番良いのは朝日を浴びることですが、雨でも曇りでも明るい場所に居られれば良いので、朝食をとる場所は明るいところにしましょう。
そういえば、欧米では裕福な家には朝食専用のダイニングが容易されていました。朝食専用のダイニングは大概その家で一番日当たりの良い場所にありました。
朝日の当たる家ではないですが、ガラス張りで日の当たる所です。
改めて症状をチェックしていくと、何だかいつものことながら、全部自分に当てはまるように思えます。困ったものです。
一番トレーニングが必要なのは自分かも知れません。
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