2020/12/29
冷蔵庫マザー
冷蔵庫マザー(refrigerator mother)とは、1940年代に自閉症の子を持つ母親たちに
付けられた呼び名です。
これは自閉症は母親の愛情不足がその原因と見なされていたことに由来します。
その結果1950年から1970年にかけて自閉症の子供の母親は自責の念や罪悪感に悩まされました。
驚くべきは医療関係者もそう思っていたのです。
驚くべき悲劇です。
自閉症児を育てるのだけでも大変な努力が必要です。
その上、無実の罪を着せられ避難までされます。
楽しみにしていた子供を授かり大喜びしていたら生まれた子が何かをおかしい、あまり笑わない、眼を合わせない、あやしても答えてくれない。
まるで晴天の霹靂のように自閉症の診断。
現在では大多数の医療関係者はもはやこの考えを採用していません。
しかし驚くべくは未だにその考えを持っている人がいるのです。
もう少し深くこの信じがたい理論を見てゆきましょう。
その起源は1949年に遡ります。この年に精神科医のレオ・カラーがその論文を発表し、それを精神衛生の専門家らが指示し医療機関によって採用されました。
それを1950年代から1960年代にかけて、発表された多くの論文や書籍は、自閉症は母親の愛情不足によるものだと非難しました。
1964年に自閉症の息子を持つ心理学者のバーナード・リムランド(Bernard Rimland)が、自閉症の原因についてその間違いがある可能性を示唆しました。
それでも長らく冷蔵庫マザーのレッテルは続きました。
そして信じがたいことに今でも一部では信じられているようです。
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