2020/12/16
デルタ波は最も低い周波数です。デルタ波を増幅させるトレーニングは長くタブー視されてきましたが、測定の結果デルタ波不足の人がいることが分かり、これもまた他の周波数帯域と同じようにバランスを取るために増やす必要があることが分かりました。
デルタ波は、周波数が 1 Hz から 4 Hz の脳波であり、徐波睡眠 (深い睡眠)と関連付けられています。
デルタ波はノンレム睡眠時のステージIV で最も頻繁に検出され、計測される脳波の 50% 以上になります。
新生児ではデルタ波の活動が顕著で、5歳児でも覚醒時のデルタ波見られることがあります。
健康な成人の覚醒時にはデルタ波はほとんど出現しません。認知症や統合失調症の患者でデルタ波が増加していることがあります。
また脳に何らかの異常があるとデルタ波が検出されます。それは脳損傷や脳腫瘍です。
また代謝障害や、重金属の脳への影響などを示すとされます。
つまりデルタ波は脳の異常のバロメーターである面があり、多くのトレーニングでこれを抑制します。
デルタ波を増幅させるトレーニングはほとんど無く、前頭ではタブー視されてきました。
ところが自閉症の子供にデルタ波増幅トレーニングが大変有効な時があります。これは偶然の発見だったのですが、私は最近よく使います。
なぜデルタ波のトレーニングを始めたかと言うと、SMRトレーニングで子供のSMRの周波数を探すために調整していくとどんどん低い周波数に移行していきデルタ波に行きついたのです。最後には0.1Hzまで下げました。
実は0.1Hzでもまだ高過ぎてさらに下げたいのですが、これ以上はDCアンプと言う特別な機材が必要となり、また超低周波トレーニングの領域です。
しかしそこまで行かなくてもデルタ波トレーニングで大きな変化を得ることができます。
しかし大変興味深いことにデルタ波を上げるトレーニングですが、実際にデルタ波は増幅しません。他の周波数を下げる役割をします。そしてもし本当にデルタ波が増幅し始めたら、そこで終了です。
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