2020/11/15
嬉しい、楽しい日々が続けば幸せです。
その一番大切な感情が医学の世界ではあまり重要視されていないように思えます。患者の生活の質が最も大切なのに、肉体的な健康を偏重されているようです。
左脳が急性の脳出血で機能しなくなった脳科学者のジル・テイラーは右脳だけの世界で至福の時を過ごします。
右脳だけの世界が喜びと幸せ感で満ちているのなら、何故左脳が必要なのでしょう。左脳は不幸の元のようです。
しかし左脳が無いと生きていけないのです。
左脳が危険を避けたり、不安感をもたらし、未来に不安を抱くから警戒し、準備をし、備えるのです。サバイバルに左脳が必須です。
コップの半分の水を半分もあると、と半分しかないの違いは右脳と左脳の勢力差です。どちらが優位かで明るい性格と暗い性格が決まります。
しかし今後テクノロジーの進歩が更に加速し、働くことも、未来を患うことも機械まかせになり、左脳の役目をAIがするようになると私たちは左脳を休ませ、右脳だけの世界に浸ることができそうです。
本来感情は、生物のサバイバルに重要な機能です。感情を作り出す場所「扁桃体」です。これは危険なことを怖がり嫌い避けることで生存率を高め役立ちますが、多すぎると問題を起こします。
例えば歩いていて、ヘビのようなものが見えたとすると意識が気づくより早く、わずか40ミリ秒後には、扁桃体が興奮して、体はとっさに逃避体勢をとる。同時に、心の中に嫌悪感という感情がこみ上げます。
つまり感情とは、扁桃体が下した評価を体に伝えるメッセージです。命に関わるような大事な判断を伝えています。逆に空腹時に食べ物を見ると、幸せな感情が湧いてきます。
扁桃体はスピード優先でよく間違いを犯します。あとでよく見たら、紐だったと気づくこともあるけれど、ヘビだった場合のリスクに比べたら、その程度のミスは問題になりません。大事なのはサバイバルです。
扁桃体とブレーキである前頭前野のバランスが大切です。どちらかが強すぎると問題に繋がります。
生き残る為に人は怖がる必要があります。
しかし怖がってばかりいたら幸せ感が少なそうです。
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