2020/11/12
ドーパミンは運動調節、ホルモン調節、快の感情、意欲、学習などに関わる大切な神経伝達物質です。
統合失調症の幻覚・妄想などはドーパミン過剰によって生じるとされています。
覚醒剤はドーパミン作動性に作用するため、中毒症状は統合失調症に似ています。
強迫性障害、トゥレット障害、注意欠陥多動性障害 (ADHD) においてもドーパミン機能の異常が見られます。
パーキンソン病ではドーパミン神経が減少し運動症状が起こります。
また抗精神病薬などドーパミン遮断薬の副作用としてパーキンソン症候群が起こることがあります。
つまりドーパミンが多いと統合失調症、少ないとパーキンソン病の症状を示します。
ドーパミン神経は、報酬系などに関与し、意欲、動機、学習などに重要な役割を担っています。
また長期記憶にもドーパミンが必要とされ、うつ病ではその機能低下が示唆されます。
やる気は、人間の脳の側坐核から分泌されるドーパミンの量によります。
ドーパミンは、簡単な方法で増やすことができます。これで「やる気がない」状態から抜け出せるかもしれません。
まず動くことが大切
ドーパミンは行動することによって分泌されます。寝転がっているときや、座ってテレビを見ているときなど、活動していないときにはドーパミンが分泌されません。行動しないとドーパミンは分泌されないので、やる気を出したいと思ったら、まず動くことが肝心です。
報酬への期待を感じて動くとき、ドーパミンが大量に分泌されます。例えば、1時間勉強したらケーキを食べていいとかこれが終わったらドラマを観るとか褒美を設定しましょう。
褒美、リワードを設定して行動の強化、これはまるでニューロフィードバックの原理です。
音楽を聴きながら作業を行なう
カナダ・マギル大学の研究チームによると音楽はドーパミンを分泌させる効果があるそうです。好きな音楽を聴いてワクワクしているときに被験者たちの身体活動が活発化し、脳内からドーパミンが分泌されることが判明したそうです。
特に好みではない音楽を聴いていた場合、ドーパミンの分泌の活性化は確認されなかったそうです。
食事に気を付ける
ドーパミン生成に必要な栄養素を摂取する。ドーパミンの生成原料となるのは、タンパク質に含まれるアミノ酸の一種、フェニルアラニンやチロシン。タンパク質が豊富な食べ物をしっかり摂取すると、肉体的、精神的な疲れを軽減することができます。食生活の改善がドーパミンの分泌につながります。
瞑想を行なう
瞑想にはドーパミンを放出する効果があります。
マインドフルネス瞑想がお勧めですが、簡単な呼吸法から始めてみてはいかがでしょう。
4秒かけて息を吸い、7秒間息を止め、8秒かけて息を吐き出すこの方法は、アリゾナ大学医学部のアンドルー・ワイル教授が提唱した「4−7−8呼吸法」と呼ばれるものです。
ドーパミンは脳波のアルファ波との関連が示唆されています。
ニューロフィードバックのアルファ波トレーニングで試してみませんか?
>> 詳しいプロフィール
© 2009 Neurofeedback Japan