2020/10/07
あなたはもう脳梗塞にかかっています。
そう言われたら驚きますか?
あなたが50歳を過ぎていればその可能性はかなり高いものです。
恐ろしいことに50歳を過ぎると多くの人が小さな脳梗塞を発症しているそうです。そしてそのことに気付いていないのです。脳ドックや他の検査で見つかったりして驚くのです。自覚症状が無いのです。
しかし脳の一部が壊れ機能不全に陥っているのです。どうりで目が、耳が、記憶が・・・ 最近手先が不器用になってきた理由がこれだったのですね。
いわゆる「隠れ脳梗塞」とは無症候性脳梗塞の事を言います。
脳梗塞とは脳の血管が詰まって脳組織の一部が死んでしまう状態のことです。そして症状のない脳梗塞のことを無症候性脳梗塞と言います。
無症候性脳梗塞があるひとは脳卒中を発症するリスクはない人に比べ、約4倍、認知症を発症するリスクは約2倍以上と言われています。
脳ドックで梗塞が発見された人の大半は自覚症状が全くありません。
そしてその隠れ脳梗塞は50歳を過ぎると多くの人から発見され年齢と伴に増えていきます。
しかし症状がないといっても脳の一部が機能しなくなります。感覚が鈍ったり、集中力が衰えたり、不器用になります。
その対策として最も効果的な方法は残っている脳細胞の活性化です。
脳は使えば強化されます。
しかしルーティンワークではどれだけ脳を使っても脳細胞の強化にはなりません。ではどうすれば良いのでしょう。
そこで大事なことは新規性と能動性です。新しいことに興味を持って取り組むことです。好奇心が肝です。
自分のコンフォタブルゾーンから出て新しいことに挑戦することが大切です。しかも嫌々ではなく、楽しむことが大切です。
アメリカにある修道院の話を聞いたことがあります。そこは高齢の尼さんが多く在籍しています。80歳代、90歳代が多いそうです。
そこでは毎年グループ別に違うテーマで研究を行い、発表会を行っています。コンテスト制で行い、毎年かなり高度な研究が行われます。
そこの尼さんは高齢にも拘わらず認知の衰えはほとんど無いそうです。しかしMRIで検査すると脳の体積は減少していて他の老人と変わらない体積だそうです。
彼女たちは毎年の研究に興味のある題材を選びそれを追求することで、少なくなった脳神経細胞を活性化させ、シナプスを強化しているようです。
このような状況に自らを置くことができれば最高です。しかしそれができなければ直接脳を鍛えることが可能です。
脳のスピードは脳波に反映します。脳のスピードが落ちると脳機能も落ちます。脳波のスピードをアップさせ、脳スピードを高める直接的な方法が脳波を使う脳トレーニング、ニューロフィードバックです。
ニューロフィードバックで残っている脳細胞を活性化させましょう。そして食事と運動に気を配り、生活習慣を改めましょう。
最近妙に不器用になった方は要注意です。ブレインマップで機能低下があるかどうか調べることをお勧めします。
1秒に1個脳細胞は死ぬと言われています。
そしてシナプスの刈り込みは刻刻と進んでいきます。
油断大敵です。うっかりしているといつの間にかボケてしましそうです。
幼児のシナプスの数は大人より多い時期があります。そこから使わない不要なものを刈り込んでいきます。そして必要なシナプス結合だけが強められ、不要なシナプス結合は除去されるこの現象をシナプスの刈り込みと呼ぶのです。
使わないと死に、使うと強化。ここがポイントです。
以前に残酷な実験のことを読んだことがあります。それは子猫の眼が開く前に片目を開けられないようにして育て、ある程度成長してから、眼帯を外し、眼を開けることができるようにしても、閉じていた方の眼は見えないそうです。
もちろん眼には何の異常もありません。ただ使わなかった脳の視覚野のシナプスの刈り込みがあり、機能しなくなったのでしょう。
またこんな実験もありました。それは夏休みの間1か月学生ボランティアを募り目隠しをして過ごしてもらいました。そしてその期間に点字の学習をさせると普段見ることに使っている視覚野が点字を読むときに活性化されることが分かり、目隠しをしていない学生に比べ、早く正確に点字を読むことができました。
1か月という短い間に脳が視覚野の機能を点字を読む機能に切り替えたようです。それほど脳は可塑性が高いのでしょうか?
ちなみに可塑性という言葉を英語で言うとプラスチックと言います。プラスチックというと日本では固いイメージがありますが、アメリカでは柔らかい、どんな形にも変えられる粘土のような印象です。英語と日本語の違いですね。
その後目隠しをして点字を学習した学生の能力は目隠しを外したら無くなったそうです。
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