2020/09/24
脳波には良い脳波も悪い脳波もありません。
どの脳波も多すぎても、少なすぎても問題を引き起こします。
大切なのはバランスです。
多くも少なくもなく、ほどほどでいることが大切です。
ニューロフィードバックの殆どのトレーニングは、アルファ波、SMR、ローベータを増やし、徐波とハイベータを減らします。
増やす脳波は良い脳波、減らす脳波は悪い脳波のような印象があります。
トレーニングにはそれぞれ目標の増加させようとする脳波があります。
しかしそれらの脳波がすでに多すぎる人もいます。多すぎる人にさらに増やすトレーニングをすれば逆効果になるのは自明の理です。
特に一時流行したアルファ波トレーニングは、誰にでも効果があるように宣伝されましたが、もともとアルファ波が少ない人には有効ですが、そうでもない人には効果はありません。
さらにアルファ波トレーニングを複雑にするのはアルファ波は大きく2つに分けられます。低アルファ波と高アルファ波です。さらに大切なのはトレーニング部位です。脳のどの場所でトレーニングを行うのかが大きな意味を持ちます。
そしてアルファ波のトレーニングと言っても、振幅をトレーニングするのか同期性を高めるのかにより違いが出てきます。
さらに以下のトレーニングも定番です。
SMRトレーニング
SMRを増幅させ、集中力、記憶力を高め、発作を抑制します。
SMRも振幅トレーニングがほとんどですが、それでは強すぎる人がたまにいます。
そのような時は%トレーニングを行います。これは直接振幅を増幅させるのではなく、全体の脳波の振幅を分母にSMRの振幅を分子に割合トレーニングをします。
SMRは最も有名なニューロフィードバックの基本トレーニングです。これだけで全ての問題に対処できると考えていたトレーナーもいました。
SMRトレーニングは集中力、記憶力を高め、発作を抑制し、睡眠の質を高めます。
ベータ波トレーニング
ベータ波を増幅させ、覚醒レベルを上げ、ADDの症状などに対処します。
ガンマ波トレーニング
ガンマ波を増幅させ、統合能力をを高めます。より高度な脳機能を高めます。
目的に合わせいろいろな脳波を高めますが、大概のトレーニングで徐波とハイベータと呼ばれる速波の一部は抑制します。
増幅されることで恩恵を受ける脳波を良い脳波、抑制させることで恩恵を受ける脳波を悪い脳波のように扱ってきました。
徐波もハイベータも悪くはないのですが、それらが多すぎる人が多いので下げることが良い結果に繋がることが多いのです。
つまり状況によりどの脳波も増幅と減衰させる、増やすと減らすことがあります。
多すぎると減らし、少なすぎると増やすのです。バランスが問題です。
脳波には良いも悪いもありません。
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