2020/08/28
脳波測定時にセンサーである、エレクトロードを取り付ける場所を決める方法があります。10-20法です。多くの人には不要な知識かも知れませんが、覚えておくとなにかの役に立つかも。
以前有名な脳波の大先生がエレクトロードを取り付けるのを見ていて愕然とした経験があります。随分と不正確なやり方でした。
国際的に決まっている電極配置法つまりエレクトロードを取り付ける場所決定法は 10-20 法でと呼ばれます。ニューロフィードバックの関係者はもちろんのこと、一般的な脳波を扱う人にとっても当たり前の知識です。
普通の人にはあまり関係ない話かも知れませんが、そんなこともあるのかなあみたいな感じで聞いてくだけです。
これは頭の大小に関わらず、できるだけ正確な位置にエレクトロードを取り付けるための場所決めのための方法です。
10-20というのは10%20%のことです。基準点から10%20%離れた点のことです。
何の10%かというと全長です。
4つの基準点
鼻根点(nasion)これは両目の間の中心点で、眉間にあり、一番凹んだところです。次に後頭隆起(inion)これは頭蓋の後側の最後出っ張りの一番高いところです。
この2点間の距離が最初の全長になります。この距離の10%20%の長さが基準です。
後2つの基準点は両側の耳介前点です。これは両側の耳の穴の前の一番凹んだ部分です。
2本の紐を用意し、鼻根点から後頭隆起まで測り、その中心点に印を付けます。そして両側の耳介前点の中心点に印を付けます。その2点が交わるところが中点、Czと呼ばれる部位です。
そこから前に20%(鼻根点から後頭隆起までの長さの20%)の部位がFz、後ろへ20%へいったところがPz、左に20%(両耳介前点の長さの20%)がC3、さらに20%いくとT3になります。右はC4、T4です。
部位の名前の付け方にも決まりがあります。真ん中がz、左が奇数、右が偶数、真ん中から離れると数字が大きくなります。
私のところでは脳波測定時には一つ一つエレクトロードを付ける病院と違い、すでにその部位の穴の開いた、エレクトロキャップを使います。
また測らなくても簡単にそれぞれの部位を見るける10-20ファインダーという道具もあります。
長いこと脳波の世界にいると自分が正しいと思い込むキライがあります。部位以外にもきっといろんな間違った思い込みがないことを祈りたいですね。
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