2013/12/24
脳には血液脳関門という機能があり、血管と簡単には物質のやりとりができないようになっています。
この働きのため脳に届いて欲しい薬が、バリアを超えられないことがあります。
ところが、スウェーデンのカロリンスカ研究所が行ったアルツハイマー病に関する研究の結果、オメガ3脂肪酸はこのバリアを超えられることが明らかになったのです。
これまでに行われた調査から、オメガ3脂肪酸がアルツハイマー病の予防に役立つことが明らかになってきていました。今回の調査は、アルツハイマー病をすでに発症している人に対して、オメガ3脂肪酸が何らかの効果を及ぼすかどうかを調べたものでした。
調査の結果、オメガ3脂肪酸を飲んでいた人たちでは、脳からの神経を取り囲む液体、脳脊髄液に含まれるオメガ3脂肪酸の濃度が高くなっていました。
また、これまでに、アルツハイマー病の患者さんでは、炎症の反応が見られることが多いことが知られていましたが、脳脊髄液の中のオメガ3脂肪酸の濃度が、アルツハイマー病の度合いと、炎症反応の度合いの両方に関連していることが分かったのです。
このことから、オメガ3脂肪酸がアルツハイマー病の治療に効果がある可能性もあるとして、今後さらなる調査が行われることになりそうです。
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