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アルファ・シータ・プロトコール

ニューロフィードバックpeniston - kulkosky プロトコール:
アルコール依存症/外傷後ストレス/行動医学の将来的精神療法
Eugene O. Peniston, Ed.D., A.B.M.P.P., B.C.E.T.S., F.A.A.E.T.S.

初期のアルファ・シータトレーニング

脳波を使うバイオフィードバック(ニューロフィードバック)は1970年代初め以来、不安障害と様々な心身の疾患の治療のために使われました。
初期のKamiya や Klitermanの研究は アルファ波バイオフィードバック(Kamyi & Noles, 1970)に焦点を当ていました。
初期の研究の多くは脳波の変化が異なる意識状態に関連することを研究しました。(Basmajian, 1989) 
暗算などの特定の課題がアルファ波を抑制することが分かりました。 
またこれらの変化が筋電(EMG)活動と皮膚の温度と関連していました。
この発見は脳波活動がEMGや皮膚温度と同じようにオペラント条件付けできることを示唆したことに重大な意味がありました。

アルファ波は滑らかで、高振幅の周波数範囲9-13ヘルツ( Hz )です。
アルファ波バイオフィードバックは、何人かの研究者によりアルコール依存症の患者の治療の補助として試されました。(Passini, Watson, and Dehnel, 1977).

これは2つの根拠によるものでした。
第一にアルコール依存症者のEEGはアルファ波が不足しており、アルコールの摂取がそれを増加させる事の発見でした(Pollock, Volavka, Goodwin, et al., 1983)。 
もし患者自身にアルファ波を増加させる方法を教えることができれば、アルコールの摂取量が減るのではないかと考えました(Jones & Holmes, 1976)。

第二に多くのアルコール依存症者や他の薬物乱用者がアルコールや他の薬物を使用するのはリラックスするためだと報告しているからです。 
そしてバイオフィードバックトレーニングがアルコール依存症者にアルコールの代わりにリラックスする方法として教えられました。 
しかしほとんどのアルコール乱用者はアルファ波を増幅させることを学ぶことができなく、アルファ波トレーニングはあまり良い結果が得られませんでした。

様々な種類の弛緩訓練およびストレス解消のテクニックがアルコール依存症の治療で使用されています。
これらのテクニックは、漸進的弛緩訓練(Klajner, Hartman, & Sobell, 1984) 、瞑想(Wong, Brochin and Gendron, 1981) 、催眠(Wadden & Penrod, 1981) 、およびアルファ波ニューロフィードバックトレーニング(Passini, Watson, Dehnel, Herder & Watkins, 1977; Watson, Herder, & Passini, 1978) 。

アルファ波ニューロフィードバック・トレーニングのアルコール依存症への影響の研究がいくつかなされました。(Passini et al., 1977; Watson et al.,1978) 

リラックス法の理論的根拠は以下の2つです:

(1)薬物乱用の原因または悪化させるものはストレスや不安です

(2)リラクゼーション訓練は不安を減らし、ストレスを感じる状況下において自己の状況へのコントロール感を増加させます。(KIajaer et al., 1984)

アルファ波トレーニングの結果は慢性的な不安を軽減し、不安レベルの長期的効果はあるようでした。 
これらのリラクゼーション法はある程度良いようですが、実験方法が悪く多くの場合結果はあいまいでした。

アルファ波とシータ波トレーニングを一緒にすることに興味を持ったのは睡眠と創造力の研究からです。( budzynski 、 1973 )?
以前の研究で人は眠くなると脳波が高振幅アルファから低振幅シータへと変わることが知られています。(Vogel, Foulkes, & Trosman, 1966) 。
その移行中に、何人かの被験者は鮮やかな視覚的イメージと聴覚と視覚の幻覚を伴う催眠状態を経験しました。
創造的な人を研究していた研究者たちは被験者が夢想状態になると6から8.5ヘルツの活動が増加するのを見つけました。(Green, Green & Walters, 1970) 
夢想状態と催眠的イメージを促進するために研究者はアルファ波とシータ波の情報を被験者にフィードバックするためにアルファ・シータ ニューロフィードバック システムを開発しました。

アルファ・シータトレーニング中の被験者
アルファ・シータトレーニング中の被験者

催眠状態でのイメージの内容の記憶はお粗末なので、イメージを言葉で表現することが求められました。
研究者たちはアルファ・シータのトワイライト状態を引き起こすことは想像力の増加と催眠状態の創出に大きな力をもつ方法だと考えました。 
彼らはアルファ・シータ状態を精神療法に用いる可能性を示唆しました。(Budzynski, 1973)

アルファ波は、周波数の9-13ヘルツの滑らかな高振幅な脳波です。
いくつかの研究はアルファ波の状態を主観的なゆったりとした緊張感、または心の静かさとの関連付けを示唆し(Brown, 1970; Stoyva and Kamiya, 1968)、他の研究はアルファ波がある特定の主観的生理的な状態に関連しないと示唆しています。(Walsh, 1973)

シータ波は4-7ヘルツの脳波とされます。
禅の瞑想時や睡眠の初期の段階でシータ波の一時的上昇が見られ(Kassamatsu & Hirai, 1969)鮮やかな視覚化、イメージや夢のような状態が関連付けられてると考えられています。
シータ波は皮質と小脳でも検出されますが、主な起源は海馬です。 (Green, Green & Walters, 1971)

1980年代後半、デジタル処理技術の進歩で、以前のアナログフィルターを使ったものに比べ大幅に改善されたニューロフィードバック装置ができました。 
さらに高速のデスクトップコンピュータの普及がニューロフィードバック・トレーニングや研究に新たな可能性を開きました。
高速アナログデジタルコンバータを組み込こんだ新しいニューロフィードバック装置とコンピュータのデータロギングや高速フーリエ変換の使用が始まりました。

PenistonとKulkoskypenistonがアルコール依存症の対応とその再発防止のための革新的なアルファ・シータ ニューロフィードバック・プロトコールを開発したのは1980年代後半と1990年代前半の間でした。 
Peniston/Kulkoskyニューロフィードバック・プロトコールは系統的脱感作、皮膚温度バイオフィードバック、イメージ療法、呼吸法、および自律訓練とニューロフィードバックのアルファ・シータを組み込んだものでした。(Blankenship, 1996; Peniston & Kulkosky, 1989, 1990, 1991, 1992; Saxby & Peniston, 1995) 
この研究の結果がニューロフィードバックのアルコール依存症への対応策としての見直しを促しました。 研究結果には次のものが含まれました。

  1. アルファ波とシータ波の増加
  2. パーソナリティメジャーの正常化
  3. 血清中ベータエンドルフィンレベルの上昇の抑制
  4. 再発までの期間の延長

これらの結果は従来の療法を受けたアルコール依存症のグループと依存症でないコントロールグループと比べ、大きな差を示しました。 
被験者には戦争体験によるPTSDを患っている慢性的アルコール依存症者も含まれていました。 
多くのアルコール依存症者にとって薬物療法は効果がありませんでした。
実験結果が示唆するのはアルファ・シータ・トレーニングはアルコールへの要求を弱め、再発を防止する可能性があるようです。

実験データ

ニューロフィードバックの慢性的なアルコール依存症に対するpeniston / kulkoskyプロトコール・トレーニングの実験を考察します。

被験者は3つに分けられました。
( 1 )peniston / kulkoskyプロトコール・トレーニングを受けたグループ
( 2 )伝統的な精神療法を受けたグループ
( 3 )非依存者のコントロールグループ

被験者は年齢、アルコール暦、入院の回数、IQ,社会経済的状態によりマッチングされ、Beck Depression Inventory (BDI)、Millon Clinical Multiaxial Inventory (MCMI)、Sixteen Personality Factor Questionnaire (I6PF)の心理テストをトレーニングの前後に受けました。 
被験者はEEGの特性と血清中ベータエンドルフィンレベルのテストを受けました。
 
今回の実験の結果、peniston / kulkoskyプロトコール・トレーニングを受けたグループはトレーニング前に比べて、アルファ波とシータ波の割合が増えていました。
コントロールグループはこのような増加を示しませんでした。
peniston / kulkoskyプロトコール・トレーニングを受けていたアルコール依存症の被験者は、30回のセッションが進むにつれ、徐々にアルファ波とシータ波の増加を示しました。 
 
シータ波の増加は視覚体験(プログラムの一部で毎回トレーニング後に話し合われた)を容易にし、より効果的に組み込まれ処理されました。 

そしてアルファ波トレーニングがリラックス状態を促進し、ストレスのコントロールを容易にし、その結果ストレスからの飲酒もしくは回復期におけるストレスに関連する渇望の回数が減少しました。

peniston / kulkoskyプロトコール・トレーニングを受けたグループは、自己採点のdepression(BDI)の急激な減少を示し、36ヶ月に及ぶその後の追跡調査でも従来の療法を受けたグループ (8/10) に比べ非常に少ない再発エピソード(2/10)と禁欲の期間を維持しました。 

伝統的な療法グループの血清中ベータエンドルフィンのレベルは非依存者の検査結果やトレーニング前の自分の検査結果に比べ高い上昇を見ました。 ( ベータエンドルフィンは、ストレスに関連したホルモンで、物理的または感情的ストレス時に上昇します。 効果的治療法はベータエンドルフィンのレベルを安定させるので、ストレス関連の再発の増加がおこる可能性は少ない。 )

血清中ベータエンドルフィンの上昇はストレスレベルと関連付けられているので、伝統的な療法グループの上昇は禁欲と再発への恐怖によるストレスを感じていたことを示すのかもしれません。 
興味深いことにはpeniston / kulkoskyプロトコール・トレーニングを受けたグループはトレーニング後にストレスホルモンの上昇はなく安定を示しました。( peniston & kulkosky 、 1989 ) 。
MCMI and l6PFにおいても、治療の前に、両方のグループのアルコール依存症者は非アルコール依存症に比べ高い点数(病的範囲)を示しました。 
しかも peniston / kulkoskyプロトコール・トレーニングを受けるに伴いMCMIの全ての臨床スケールにおける大幅な減少と16PFの性格スケールでの正常化が起こりました。 
伝統的な療法を受けたアルコール依存症者はMCMIの2つの項目(回避と精神病的な思考)だけ大きく減少させ1項目(強迫性)を上昇させました。
そして16PFの1項目で大きな上昇を示すにとどまりました。(Peniston & Kulkosky, 1990)  前述の実験結果はfahrion (Fahrion et al., 1992)の研究成果と整合します。

アルファ・シータ・ニューロフィードバック・プロトコール( peniston / kulkoskyプロトコル)はPTSDおよびアルコール依存症の2つ病状をもつ20人のベトナム退役軍人の臨床実験にも使われました。

この実験の目的は脳波トレーニングの脳の特定部位の同期性を高め脳波の振幅を変える効果を確認することでした。患者が解除反応を起こすイメージを見たと報告するアルファ・シータ・セッション中シータ波が徐々に増加し、アルファ波が減少する相互作用"クロスオーバー"が発見されました。 
この脳波パターンは解除反応を引き起こすイメージを浮上させる最適な意識状態と考えられています。

26ヵ月後のフォローアップ調査によるとpeniston / kulkoskyプロトコールを受けた20人の被験者のうち3人だけ再発しました。(Peniston et al., 1995)

前述の臨床研究に加えpeniston / kulkoskyプロトコールは、14人のうつ状態のアルコール依存症の外来患者治療にも採用されました。( 8男性と女性6 ) ( peniston & saxby 、 1995 )
トレーニング後、被験者はBDIスコアーの大幅な改善を見せました。peniston / kulkoskyプロトコール・トレーニングの21カ月後に、再発したのは1人だけでした。

その他のpeniston / kulkoskyプロトコールを使った臨床研究が(Bodenhamer-Davis & deBeus, 1995; Blankenship, 1996; Peniston & Kulkosky, 1990; Peniston et al., 1993; Saxby & Peniston, 1995; Sealy et al., 1991; Sullivan, 1993; White, 1993, 1995)この方法が次に上げる改善の可能性を示しました。

1)EEGとうつ病の自己評価を変える;
2)血清中ベータエンドルフィンの安定化;
3)長期的な飲酒再発防止 peniston / kulkoskyプロトコールは大きな人格変化を引き起こし、向精神薬の必要性を削減し、PTSD症状の再発防止をしました。 

また他のいくつかの研究ではベトナム退役軍人に解除反応を起こすイメージを引き出し活用しました。
最近の10年のフォローアップによりこの最初のPeniston/Kulkoskyアルファ・シータ プロトコール(Peniston & Kulkosky, 1989)の長期的有効性が確認されました。 
このような治療の成功率を実現する治療法はこれまでにありませんでした。

Peniston/Kulkosky アルファ・シータ プロトコール(Peniston & Kulkosky, 1989,1995)は多くの療法家によって、アルコールや他の薬物依存の治療に使われています。
 
Peniston/Kulkosky アルファ・シータ プロトコールを第一の治療法としてアルコール依存症に使われたとき次の結果を示しました。 
ニューロフィードバックの集中的なトレーニングは以下のことがらに良い影響を与えました。 
ストレスレベル、うつ傾向の性格の改善、ベータエンドルフィンの放出、安静時のアルファ波とシータ波の水準の上昇、より長くなる禁欲期間。(Boeving, 1993, 1994; Blankenship, 1996; Day & Cook, 1997; Dyers, 1992; Fahrion, 1995; Finkelberg et al., 1993; Peniston & Kulkosky, 1989, 1990, 1991; Peniston, 1993; Rodenhamer-Davis et al., 1995; Saxby & Peniston, 1995; Sealy, Bernstein & Magid, 1991; Shubina et al., 1997; Sullivan, 1993; White, 1995; Wultke, 1992)

データに証明されたPeniston/Kulkoskyの方法は薬物乱用の対応策として特に関心を呼んでいます。
なぜなら伝統的療法では治療が難しいPTSD(Peniston and Kulkosky, 1991)と慢性的アルコール問題(Peniston and Kulkosky, 1989, 1990; Saxby & Peniston, 1995)を含む薬物乱用への良い結果が出たからです。

もしアルファ・シータ・トレーニングが被験者のアルコール依存症プログラムの持続をもたらし、、再発率を減少させるのなら、このような形の行動療法は臨床家にとって重要なものです。 

アルコール依存症の伝統的治療法はしばしば多くの落伍者と再発率を伴いました。(Alford, 1980; Emrick & Hanson, 1983; Marlatt, 1983; McLachlan & Stein, 1982; Miller & Hester, 1980; Moos & Finney, 1982, 1983;Vaillant, 1983).

アルコール依存のための精神薬理学治療については、研究者やNIDA(National Institute on Drug Abuse)の治療薬を開発課が研究していますが、まだ安全かつ効果的なアルコール依存治療のための薬は確立されていません。

アルコール依存の効果的な治療法の開発が優先順位の高いもう一つの理由は以下のとおりです。
アルコールの乱用は肝硬変 、胎児期アルコール症候群、いくつかのアルコールに関連した病気、および様々な種類の事故(例えば、自動車)を伴います。
アルコール依存症の患者が持続できる治療方法は、アメリカ人のアルコール関連の罹患率と死亡率を減少させ、計り知れない価値をもたらします。

peniston / kulkoskyプロトコールが作り出す、自分で誘導した夢想状態(つまり、シータ波の意識状態)が、患者が自分の行動への制御を取り戻し、アルコール依存症、うつ病、戦争関連のPTSD、摂食障害を含むいくつかの疾患の状態を改善させます。

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